・過去生

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典型的な体外離脱を体験するとその後さまざまな霊的な能力が開花してきます。その中のひとつとして、前生或いは過去生と呼ばれるものを経験するということがあります。深い瞑想状態や体脱中・霊夢などで、昔の風景・状況が出てきて、現在の自分でなく別の人生を送る別の人間としての記憶を取り戻すというものです。自分も含めて体外離脱を経験した人に確認してみると、やはり過去生と思しき霊夢やビジョンを複数回経験しているという事実があります。

但し霊的な世界で見えることは「それそのものが本当に存在する」というのではなく「その見えたものが本当は何の象徴として出てきたのか?」あるいは「その見えたものは具体的にはどういう意味をなすのか?」という解釈(あるいは翻訳)をせねばならない場合が多いということに注意してください。

ある霊能者が「あなたの足に蛇が巻き付いているのがみえる」と言ったとしましょう。仮にその霊能者が本当に「あなたの足に蛇が巻き付いている」のがみえたとしても、実はその蛇とは具体的には何を意味しているかということをまず解釈する必要があるのです。その蛇は実際は足の病気を意味しているかもしれませんし、将来への不安を意味しているもしれないのです。もしあなたが霊的な世界で見えたことを、何の解釈もなくストレートに他人にみえたまんまを言ってしまえば、その人はあなたを「少し頭が変な人だ」と思うでしょう。しかしあなたが霊的な世界で見えたことを、現実の事柄にあてはまるようにうまく解釈して、論理の飛躍なしに、解りやすく他人に言えば、あなたは「勘のいい人だ」とか「天才だ」とか言われるでしょう。

霊的な世界で見えることはどちらかと言うと右脳的で、答えをいきなり「画像」で与えてくれますが、それはあなたが解釈しやすいようにあなたの頭脳のなかの「シンボル」を使って出てきたものなのです。ですので同じ概念を感受したとしても、人によって見えるものは変わってしまいます。そのため霊的世界では見えたもののが具体的には何を意味するのかといった、「シンボルの解釈」というプロセスがとても大事になるのです。

このようなことがありますので、本当にその過去生が正しいのかということはきちんと吟味せねばならないと思います。その上でどうしても、これは自分の過去生の記憶に違いないと感じる場合のみそう解釈してもらったほうが良いと思うのであります。

私の場合は、一番強烈だったのが、太平洋戦争で戦死した霊夢を見たときです。そこでは自分がゼロ戦と思しき赤い日の丸が胴体に描かれた銀色の戦闘機に乗って、ものすごい轟音を立てて海上を飛行しているというものでした。眼下には沢山の軍艦を下に見ながら飛行していました。そして次の場面で太平洋の島に不時着かなにかで上陸してそこで銃撃され戦死するというものでした。あまりにその経験がリアルで感情的には現実と全く同じだったため(ただ痛みの感覚だけはありませんでした)、とてもショックで、その後の2,3週間は気分が滅入ってしまいました。

他には岐阜県の過去生での名前や、南フランスのボーリューというところでの女性として過ごしたときの名前などがどういうわけか出てきました。当時は南フランスにボーリューというところがあるとは知らなかったので、大きな書店に行って、南フランスの詳しい地図をしらべたところ、実際にボーリューという町がニースの近くにあるということがわかり、改めてびっくりしました。本当に霊界から教えてもらった町があったのですから、この過去生の情報はまんざらうそではないのではないかと考えています。